「徳」と「得」
ある仕事を お願いした修練者Xさんに
「報酬を支払おう」 という話になりました。
仕事を依頼して 結果的に 成し遂げてくださったのだから
「報酬」は 当たり前のことです。
日之本では、
受け取ることを 恐縮される方が多いのですが、
説得して なんとか受け取って いただくことも多々あります。
このXさんの場合には 「どのようにしましょうか?」と
私が カメ仙人に お尋ねしましたら
カメ仙人は めずらしく 即答されずに しばらく考えてから
「このXさんの場合には、
(報酬)を渡さないことが、徳になるし 得にもなる」 と
答えられたのです。
その通りに Xさんに お伝えしましたら
「はい その通りだと 思います。
報酬は すでに充分いただきました。」
と答えられたのです。
一方では
「力をあげたい と思うのだけれど 無報酬で 頑張ってくれませんか?」
と カメ仙人からの伝言を お伝えしたVさんは
「仕事で さんざん 忙しい目に遭っているのに
これ以上 邪気を受け取る仕事は 嫌です。」
と きっぱり と 断わられました。
さまざまな 考え方や 生き方がありますね。
私は 思います。
神様は このようにして われわれから「欲」をはぎ取って
何もかも 手放すように 何も欲しがらないように
導いておられるような気がしています。
そして、
大事な 自分の天命に気がつき 天命に従って生きるように
導き諭されているような 気がしています。
「報酬」の意味の深さを 理解するためにも
修練を 頑張るしかありませんね。