肌で 感じる
93歳になる 母親は 週三回デイサービスに 通っています。
その担当者から 何気ない 相談事がありました。
「最近、折り紙を なさらないんですよ。」
「手が痛いから とか 体の調子が悪いとか 言われるんです。」
「心なしか 元気もありません。」「折り紙を用意しても まったく なさらないので、何となくぼんやりと 過ごして見えます。」
「心配です。何か あったのでしょうか?」 と
それで、母親に聞きますと
「背中が痛いから 伸ばしているねん。」
「布団の上に 転んだときに 腕を打って それが痛いねん。」
「体が、だるくてしんどい。」
などなどと 答えます。
ところが、日之本元極で、修練をするときには
とっても 元気です。
「少しは 歩かないと 体がなまる。」と 言って すべる雪道を
歩いて通いたいと 言い張ります。
朝、昼、夜と 一日中修練をしても 嫌がらずに、頑張っています。
何か、違うなぁ
「どうして、折り紙をしたがらないのかな?」 と 疑問を持ちつつ
ふと、デイサービスの書類をみると
母親が 折り紙をしている様子のスナップ写真が見つかりました。
わかった!!
これは、一目瞭然。
この写真を 肌で感じてみたら、よ~~くわかりました。
その理由。
折り紙を 教えてくださっている お年寄りがいます。
同じデイサービスの利用者さんです。 その方は 先輩。
この方との 間に奇妙な 緊張感が あります。
先輩には、 決して 文句は言えません。
それで、母親に こういう問いかけをしたのです。
「この方と一緒に 折り紙したら 疲れるやろうなぁ~~」と
すると
我が意を得た 母親は
ほんまに キツイ性格の人で 嫌々 教えてくれる ねん。
めんどくさそうに 「何で判らんのや 」 って 声が聞こえてくる みたいにな。
等々、話し始めたら 止まりません。
このことを よっぽど 話したかったらしい!
話し始めたら 止まりません。
でも、人の悪口を言うようで なかなか 話せなかったのでしょうね。
私は 写真から 情報を受け取れたからこそ
人の気持ちが 母親の気持ちが 判ったのです。
さとりの おかげでしょうか。
修練をしていなければ、きっと 見逃していたし 気がつくこともなかったでしょう。
修練をしていて 良かった。 と つくづく思いました。
「写真を 肌で感じる」 すてきなことですね